ちぃの防災ラボ

もしもに備えて妄想と勝手に研究しているブログ

『巡回連絡カード』は災害に役立つ?提出するべき?断るべき?

ある日突然 家に警官がやってきた。

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悪いことしてなくてもビビるよね、インターホンのカメラにドドーンと警察官が映っていたら。咄嗟に浮かぶのは、近所で事件でも起きたのか?ということ。

しかし話を聞くと、ただの巡回だったらしく「巡回連絡カード」を渡され、記入を求められた。そこには名前、住所、同居人、緊急時の連絡先など書き込む欄が。。。

近年「個人情報」の扱いには敏感になっている世の中、それを見た瞬間、激しい抵抗感が湧くのと同時に急にこの人は本物の警察官なのか?という不信感が芽生えた。

そして、ついうっかり、いとも簡単に玄関のドアを開けてしまった自分を悔やむが、時すでに遅し。「警察手帳を見せてください」と言えるタイミングも逃してしまった。突然豹変して凶器で脅されたらどうしよう。などと、よからぬ妄想までもがよぎり始め、不信感と若干の恐怖と戦いながら、この場をどうやり過ごせばよいのだろうと必死に考え、やっとしぼりだせたのは「書いておきますので、後でまた来てください」ということ。この場ですぐに個人情報を手渡したくないのと本物か確かめるための時間稼ぎのためだ。そしたらあっさりと「わかりました。あと最寄りの交番に直接渡していただいても結構ですので」と言われて、ようやく目の前の警官が本物であるかもしれないという安心感が得られた。

結果的には本物の警察官だったからよかったけれど、やはりチェーンをかけたままドアを開ける用心深さは必要だったなというのは反省点。

それにしても、何年もここに住んでいるけど、警官が訪ねてきたのは初めてだった。だから余計に疑ってしまったのだが、警察官が口にした「自然災害の時のためにもこの連絡カードが必要なので」というその「災害」のワードが印象に残り、もちろん最終的にちゃんと提出させていただいた。(←交番に届けました)とはいえ、相当な個人情報なので、あまりよい気分にはなれず、その後も気になって、この「連絡カード」について、いろいろ調べてみた。(←やはり、みんな疑うみたいだ)

すると、本当に実際に災害時に役立った事例はあるようで。

例えば、東日本大震災では、住民の安否確認や住居の位置特定などに役立てられたらしい。他にも

〇迷子

駅前交番で6歳くらいの迷子を保護しました。

その子に名前と住所を聞いたところ、おぼろげながらも答えたので、早速、迷子になっていた付近をパトカーで広報しましたが保護者は見つからず、住所から自宅の電話番号を調べて電話しても留守のようで誰も電話に出ませんでした。

そこで、住所地を受け持つ交番に連絡し、「巡回連絡カード」を確認したところ、父親の勤務先が記載されていたので、父親と連絡をとることができました。子どもと一緒に外出していた母親が携帯電話を持っていることが分かり、子どもを探し回っていた母親に連絡をとることができて、子どもは無事に母親のもとに帰ることができました。

〇病人の保護

一人暮らしの男性宅の新聞が数日間、配達されたままになっていることを不審に思った新聞配達人の届出から、警察官が「巡回連絡カード」を確認し、緊急の連絡先として記載されていた兄弟に連絡をし、駆けつけた実兄とともに室内に入ったところ、脱水症状で倒れていた同人を発見して病院に収容、一命を取り留めました。

〇山岳遭難

山岳で滑落事故により重傷を負い、病院に搬送された者の運転免許証の住所により、管轄する警察署の交番の「巡回連絡カード」を確認し、記載されていた自宅の電話番号により家族と連絡がとれ、家族が早期に病院に駆けつけることができました。

〇震災発生時の連絡

東日本大震災で被災された方から、震災により家屋が流され住所録がなくなり、親戚の住所が分からなくなったとの相談を受け、「巡回連絡カード」を確認したところ親戚の住所がわかり、お互い連絡を取り合い無事を確認することができました。 

 引用元:神奈川県警察本部 地域部地域指導課

 

〇不幸にも多数の方々が被災された、岡谷市を中心とした「平成18年7月豪雨災害」では、交番の「連絡カード」により、被災された方々を訪問して、その安否の確認を行いました。


〇新潟県中越地震、新潟県中越沖地震においても、被災された方々の安否確認を行い、安否確認のできない方については、避難所での聞き取り調査ばかりではなく、災害場所からの捜索活動を行う際の資料にもなりました。
全国からは、肉親や知人の安否を気づかう電話が交番に殺到し、安否の確認ができた方から大変感謝されました。

引用元:長野県警察本部 地域部地域課

 

私の東京ライフの近所づきあいは希薄だ。ただ自分にはそれが肌に合っている。しかし隣に住んでいる人の名前も知らなければ、どんな人が住んでいるのかすら知らないような中で災害が起きたら、連絡をとるのも大変だし、身元確認も容易でないことは想像がつく。それはずっと気になっていた。

先日、近所で火事が起きたときも、やじうまが集まり、「〇〇さん(火元の住人)は、この時間は〇〇にいるから、お留守のはずよ」なんて近所の住人が話していた。こんなふうに、ご近所づきあいがある人はお互いの連絡先や行動をよく知っているから本人の安否確認や連絡がスムーズに運んでよいのだが、これがもし自分だったら?と思うと不安を感じる。そう考えると、やはり人間関係が希薄な東京に住んでいるからこそ、警察にはちゃんと「連絡カード」を保管してもらって、「私」という人間が「ここにいる」ということを知っていてもらいたい。これは何かの時に助けてほしいとか、自分のためという意味よりも、他人に迷惑をかけないため、心配させないため、安心させるため、という意味合いの方が自分にとっては近いかもしれない。

とはいえ、巡回連絡カードに関しては、過去には悪用されたり、事件につながったり、紛失されたり、漏洩されたり、といったことも起きているらしいので、反発する人がいるのも当然だろうし、絶対に提出した方がよいとも言い切れない。人それぞれだろう。私も最初は、不信感や不安の方が大きかったけど、今となっては、連絡カードを提出したことで、何かあったら親族には連絡がいきそうだな。。。という安心!?につながった。かな。